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多変数の微分積分リアル入門－ベクトル解析と考える－
Introduction for real to multivariable calculus － Considered with vector calculus －

東京電機大学准教授　博士（理学）　髙橋秀慈著

Ａ５判／予304頁／定価　　円（本体　　円＋税10％）／2025年8月発行
ISBN 978-4-7853-1608-2　 C3041

　好評既刊『微分積分リアル入門 －イメージから理論へ－』に続き、本書では、多変数の微分積分について扱う。
　より多くの読者がすこしでも無理なく学習を始められるよう、いきなり数学の厳密な理論を述べることはせず、まずは直観的にとらえやすく、イメージのしやすい内容から説き起こし、ベクトル解析の直観的理解が、多変数の微分積分の理論的理解へとつながるよう、記述に多くの工夫を凝らした。
　数学を志すかたはもとより、道具としての数学を必要とする読者にもおすすめの一冊。

サポート情報

目次（章タイトル）　　→ 詳細目次

第I部　ベクトルの微分とスカラー場の線積分
　1．ベクトル空間 ${\boldsymbol R}^n$
　2．曲線の表し方と関数の線積分
　3．空間曲線と動点の運動
第II部　スカラー場の面積分
　4．パラメータ表示される曲面
　5．累次積分
　6．スカラー場の面積分
第III部　ベクトル場の微分
　7．微分作用素
　8．ポテンシャル
　9．マックスウェルの電磁方程式
第IV部　多変数関数の微分積分
　10．１変数の微積分と多変数の微積分の着眼点の比較
　11．偏微分
　12．最大値原理と極値問題
　13．陰関数定理と逆写像定理
　14．重積分
第V部　ベクトル場の積分
　15．ベクトル場の線積分と面積分
　16．積分定理

詳細目次

はじめに

第I部　ベクトルの微分とスカラー場の線積分

1．ベクトル空間 ${\boldsymbol R}^n$
　1.1　$n$ 次元ユークリッド空間 ${\boldsymbol R}^n$
　1.2　内積と外積
　1.3　スカラー３重積とベクトル３重積
　1.4　スカラー場とベクトル場

2．曲線の表し方と関数の線積分
　2.1　曲線の表し方
　2.2　曲線のパラメータ表示
　2.3　ベクトルのパラメータによる微分
　2.4　曲面の接平面
　2.5　曲線の接線の傾き
　2.6　曲線の長さ
　2.7　線積分

3．空間曲線と動点の運動
　3.1　空間曲線
　3.2　動点の運動
　3.3　中心力による運動

第II部　スカラー場の面積分

4．パラメータ表示される曲面
　4.1　${\boldsymbol R}^n$ での平面のパラメータ表示
　4.2　曲面のパラメータ表示の例
　4.3　曲面のパラメータ表示の定義
　4.4　曲面の接平面

5．累次積分
　5.1　立体の体積
　5.2　$D$ が長方形のときの累次積分
　5.3　積分順序の交換

6．スカラー場の面積分
　6.1　曲面の表面積
　6.2　スカラー場の面積分
　6.3　${\boldsymbol R}^2$ 内の集合の面積を座標変換で与える
　6.4　累次積分に面積分を応用する

第III部　ベクトル場の微分

7．微分作用素
　7.1　${\boldsymbol R}^2$ での勾配
　7.2　${\boldsymbol R}^n$ $(n≧3)$での勾配
　7.3　等位面
　7.4　ベクトル場の流線
　7.5　発散
　7.6　回転
　7.7　ラプラシアン
　7.8　演算子の関係式

8．ポテンシャル
　8.1　スカラーポテンシャル
　8.2　渦なし場のスカラーポテンシャルの存在
　8.3　ベクトルポテンシャル
　8.4　ヘルムホルツの分解定理

9．マックスウェルの電磁方程式
　9.1　マックスウェルの電磁方程式
　9.2　等方的な媒質でのマックスウェルの電磁方程式
　9.3　電磁ポテンシャル

第IV部　多変数関数の微分積分

10．１変数の微積分と多変数の微積分の着眼点の比較

11．偏微分
　11.1　${\boldsymbol R}^n$ の完備性
　11.2　${\boldsymbol R}^n$ の部分集合
　11.3　多変数関数の連続性
　11.4　偏微分
　11.5　全微分可能であるための必要条件
　11.6　全微分可能条件
　11.7　偏微分の順序交換
　11.8　合成関数微分（１変数パラメータ）
　11.9　座標変換による偏微分と全微分
　11.10　極座標変換による偏微分
　11.11　平均値の定理
　11.12　テーラーの定理

12．最大値原理と極値問題
　12.1　最大値原理
　12.2　極大点，極小点，鞍点
　12.3　２次式を含む多項式の極値問題
　12.4　$C^3$ 級関数の極値判定
　12.5　条件つき極値問題
　12.6　ラグランジュの未定乗数法

13．陰関数定理と逆写像定理
　13.1　陰関数定理
　13.2　${\boldsymbol R}^3$ 内の２曲面の共通部分
　13.3　座標変換の陰関数表示
　13.4　ベクトル値陰関数
　13.5　ヤコビ行列
　13.6　逆写像の存在条件
　13.7　逆写像定理
　13.8　曲面の陽関数表示とパラメータ表示
　13.9　領域の座標変換

14．重積分
　14.1　$K=[a,b]×[c,d]$ 上での二重積分の定義
　14.2　長方形 $K$ で二重積分可能となるための条件
　14.3　長方形 $K$ での重積分と累次積分
　14.4　一般の有界集合上での連続関数の二重積分可能条件
　14.5　縦線集合の面積確定性
　14.6　縦線集合での連続関数の重積分と累次積分の同値性
　14.7　重積分の座標変換
　14.8　積分記号下の微分法
　14.9　広義重積分
　14.10　$n$ 重積分

第V部　ベクトル場の積分

15．ベクトル場の線積分と面積分
　15.1　ベクトル場の線積分
　15.2　スカラーポテンシャルと線積分
　15.3　スカラーポテンシャルの存在と単連結領域
　15.4　ベクトル場の面積分

16．積分定理
　16.1　縦線集合の境界に沿った周回積分
　16.2　グリーンの定理
　16.3　ストークスの定理
　16.4　周回積分と渦なし場
　16.5　ガウスの発散定理
　16.6　体積分の部分積分

索引