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『脳とニューロンの科学』 カバー


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脳とニューロンの科学
Brain Science and Neuron Biology

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順天堂大学名誉教授 理博 新井康允 著

A5判/290頁/定価3850円(本体3500円+税10%)/2000年10月発行
ISBN 978-4-7853-5044-4(旧ISBN 4-7853-5044-X)  C3045

 本書は,脳のしくみを理解するための出発点として,脳に関する基礎知識を整理して解説し,現在進行中の脳研究成果の一端を紹介することを目的としている.
 神経科学の入門書として,脳に興味を持つ生物学専攻の学生諸君や医学部,薬学部,農学部などの学生諸君のために,脳の構造と機能をできるだけ分かりやすく解説した.


目次 (章タイトル)  → 詳細目次

1.脳は細胞からできている
2.ニューロンの電気的シグナルはどのように発生し,どのように伝わるか
3.ニューロンの頭部への集中化と脳
4.脳を守るしくみ
5.大脳皮質の成り立ちと働き
6.大脳皮質の機能を支える皮質下の灰白質と白質
7.脳幹と小脳のしくみ ── 内部構造と機能
8.脊髄の構造と機能
9.外界の刺激と脳 ── 五感のしくみ
10.体の運動を調節するシステム
11.脳には左右差がある
12.脳とホルモン ── 脳が内分泌系を支配する
13.からだのリズムと欲求
14.男の脳と女の脳 ── 脳に性差がある
15.ニューロンの発生生物学
16.ニューロンの再生と可塑性の生物学
17.脳の障害や老化した脳をよみがえらせることができるか

詳細目次

まえがき

1.脳は細胞からできている
 1.1 神経系を構成する細胞
 1.2 網状説かニューロン説か
 1.3 神経細胞の寿命
 1.4 ニューロンにはいろいろなタイプのものがある
 1.5 ニューロンの機能をささえる細胞小器官
 1.6 ニューロンの細胞体と樹状突起はシナプスを介して他のニューロンからの情報を受ける
 1.7 軸索はニューロンの細胞体からの出力装置である
 1.8 ニューロンは神経回路をつくって働く

2.ニューロンの電気的シグナルはどのように発生し,どのように伝わるか
 2.1 細胞の内と外では電位差がある
 2.2 ニューロンの細胞膜は興奮する
 2.3 興奮の伝導のしくみ
 2.4 ニューロンのシグナルを他のニューロンへ伝達するシナプス
 2.5 シナプスには興奮させるものばかりではなく,興奮を抑制するものがある
 2.6 興奮性シグナルと抑制性のシグナルの加重によりそのニューロンが興奮するかが決まる

3.ニューロンの頭部への集中化と脳
 3.1 いろいろな動物の神経系
 3.2 脊椎動物の脳や脊髄は管からできる
 3.3 脳の区分
 3.4 脊椎動物の脳の進化
 3.5 大脳半球のしわが多いことが必ずしも重要ではない
 3.6 ニューロンは脳室の壁から生まれる
 3.7 無脊椎動物のニューロンの発生

4.脳を守るしくみ
 4.1 脳は膜に包まれ,保護されている
 4.2 脳は液体に浸かって働いている
 4.3 脳脊髄液の循環がうまくいかないとどうなるか
 4.4 脳の血管に関所がある
 4.5 大脳半球は四つの領域(葉)からなる
 4.6 脳の血流の供給
 4.7 脳から12対の脳神経が出入りする

5.大脳皮質の成り立ちと働き
 5.1 大脳半球 ―― 新しい皮質と古い皮質
 5.2 新皮質は6層に神経細胞が配列している
 5.3 大脳皮質の発生
 5.4 大脳皮質の機能の局在性
 5.5 大脳皮質の番地づけをする
 5.6 大脳皮質の進化と連合野
 5.7 大脳皮質における情報処理の流れ
 5.8 情動脳としての大脳辺縁系
 5.9 大脳辺縁系の進化

6.大脳皮質の機能を支える皮質下の灰白質と白質
 6.1 大脳皮質の下にある灰白質
 6.2 大脳核は大脳皮質の運動野のニューロンと会話を交わしている
 6.3 スムーズに運動したり,歩けなくなる病気―パーキンソン病
 6.4 パーキンソン病を引き起こす物質
 6.5 大脳半球の内部にある線維の集合体 ── 脳梁など

7.脳幹と小脳のしくみ ── 内部構造と機能
 7.1 間脳は前脳の一部である
 7.2 中脳の内部構造はどのようにしてできるか
 7.3 脳幹では運動性ニューロンは内側に,感覚性ニューロンは外側に配列する ── 脳幹の発生
 7.4 橋の内部構造
 7.5 延 髄
 7.6 小脳の構造と機能

8.脊髄の構造と機能
 8.1 脊髄から31対の脊髄神経が出る
 8.2 脊髄の発生
 8.3 脊髄の灰白質のニューロン群
 8.4 脊髄の灰白質の形は金太郎飴のように同じではない
 8.5 脊髄の白質

9.外界の刺激と脳 ── 五感のしくみ
 9.1 視覚の情報はどのように脳内で処理されるのか
 9.2 聴覚情報の流れ
 9.3 平衡感覚は無意識のうちで処理されている
 9.4 どのようにして匂いのイメージが作られるか ── 嗅覚情報の流れ
 9.5 味覚とは ── 甘味,酸味,苦味,塩味の基本味に旨味が加わった
 9.6 皮膚からの感覚情報の伝導路 ── 痛覚と温度感覚
 9.7 痛みを和らげる仕組み
 9.8 触覚・圧覚の伝わり方
 9.9 深部感覚の伝導路
 9.10 内臓の感覚と関連痛
 9.11 感覚と知覚と認知の違い

10.体の運動を調節するシステム
 10.1 意識にのぼらない単純な行動 ── 反射
 10.2 無意識のうちに臓器を調節する神経系
 10.3 随意運動を司る錐体路
 10.4 運動をスムーズに行わせる錐体外路系
 10.5 錐体路の走行に動物の種類によって変異が見られる

11.脳には左右差がある
 11.1 利き手
 11.2 ヒトの錐体路と利き手
 11.3 言語機能の左右差
 11.4 右半球の言語機能
 11.5 脳の形態的な左右差
 11.6 離脱脳(split brain)の患者の脳

12.脳とホルモン ── 脳が内分泌系を支配する
 12.1 神経分泌細胞 ― ニューロンの原型
 12.2 下垂体後葉ホルモンは神経分泌細胞が分泌する
 12.3 アルギニンバソプレシンは抗利尿ホルモンとして働く
 12.4 オキシトシンの働き
 12.5 脳下垂体前葉ホルモンの分泌を調節するのは脳である
 12.6 下垂体前葉は脳ホルモンによって調節されている
 12.7 生殖線刺激ホルモンの分泌と性ホルモン
 12.8 ストレスの脳内メカニズム
 12.9 神経ペプチドと脳内麻薬

13.からだのリズムと欲求
 13.1 睡眠も脳の働きの一つである
 13.2 レム睡眠のとき夢を見る
 13.3 脳の中にある時計
 13.4 松果体から分泌されるメラトニンは時差ぼけを解消する
 13.5 脳が食欲を制御する
 13.6 性行動を調節する脳
 13.7 怒る脳 ── 攻撃行動

14.男の脳と女の脳 ── 脳に性差がある
 14.1 男の脳のほうが重いけれど
 14.2 脳梁の形態に男女差がある
 14.3 脳の性を決めるのはアンドロゲン
 14.4 脳の形態的性分化 ── 性ホルモンによるニューロン数の調節
 14.5 神経回路の配線にも雌雄差がある
 14.6 ヒトの性的二型神経細胞グループと性的志向と性同一性障害

15.ニューロンの発生生物学
 15.1 成長するニューロン
 15.2 神経成長因子(NGF)
 15.3 神経系の栄養因子のいろいろ
 15.4 神経組織で働く細胞接着因子
 15.5 ニューロンの移動はグリアのモノレールに乗って移動する
 15.6 脳の外から脳内へ移動するニューロン ── GnRHニューロンの場合

16.ニューロンの再生と可塑性の生物学
 6.1 脳や脊髄の神経細胞は傷つくと死ぬ
 16.2 末梢神経の軸索は再生する
 16.3 ニューロンの発達や軸索の再生とセックスクロマチンの行動
 16.4 中枢神経は再生するか
 16.5 シナプスの可塑性の形態学
 16.6 記憶する脳

17.脳の障害や老化した脳をよみがえらせることができるか
 17.1 性ホルモンがニューロンの分化成長に関係することがある
 17.2 シナプスの可塑性とエストロゲン
 17.3 老化した脳と可塑性
 17.4 脳の老化とエストロゲン
 17.5 脳移植で失われた機能を回復できるか
 17.6 神経内分泌調節と脳内移植
 17.7 成体でも脳細胞が新生する

あとがきに代えて
参考文献
索引

著作者紹介

新井 康允
あらい やすまさ 
1933年 神奈川県に生まれる.東京大学理学部卒業,東京大学大学院生物系研究科博士課程修了.東京大学助手,カリフォルニア大学脳研究所,順天堂大学講師・助教授・教授,人間総合科学大学教授,放送大学客員教授などを歴任.主な著書に『脳科学は「愛と性の正体」をここまで解いた』(河出書房新社),『性を司る脳とホルモン』(共著,コロナ社),『心の棲である脳』(翻訳,東京図書),『脳が心を生みだすとき』(翻訳,草思社)などがある.

(情報は初版刊行時のものから一部修正しております)


この著作者の本
『脳の性分化』
脳の性分化


関連書籍
『脳』


『学習する脳・記憶する脳』
学習する脳・
記憶する脳



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