黄道第5星座.獅子宮.
設定者はプトレマイオス.
春の星座の王者,しし座は,
頭の部分にあたる逆クエスチョンマークが目印です.
その形から,「ししの大鎌(おおがま)」とも呼ばれています.
ししの前足には1等星レグルス,そして尻尾には2等星のデネボラが輝いています.
デネボラは,うしかい座のアークトゥルス,おとめ座のスピカとともに,
春の大三角形を形作る星としても有名です.
またしし座といえば,しし座流星群の放射点がある星座です.
ここ数年,注目を浴びている流星群で,11月中旬に極大を迎えます.
ギリシャ神話では,しし座は化け獅子です.
人も食べてしまう凶暴な獅子は,
勇者ヘルクレスによって退治され,
空に上げられたと言われています.
しし座は,ヘルクレスの武勇の記念なのです.
■春の大三角形■
獅子の尻尾にあたるデネボラ(2等星)とスピカ(おとめ座),アークツルス(うしかい座),
この3つを結んでできる三角形が「春の大三角形」です.
|
主な恒星
|
符号
|
名前
|
意味
|
等級
|
距離
|
α
|
レグルス
|
王
|
1.3
|
70
|
獅子の心臓に輝く1等星.スペクトル型:B7X.
固有名は,ラテン語の「王(rex)」に由来する.
その名付け親はコペルニクスといわれ,ラテン語で「小さい王」,
ローマ時代には「コル・レオニズ(獅子の心臓)」とよばれていた.
黄道上にあり,8月22日頃に太陽がここに輝く.また,時々月に隠されることがある.
|
β
|
デネボラ
|
獅子の尾
|
2.1
|
40
|
獅子の尾の先にある2等星.スペクトル型:A3X.
スピカ(おとめ座),アークツルス(うしかい座)との3星で「春の大三角形」を構成する.
|
γ
|
アルギエバ
|
額
|
1.9
|
80
|
獅子の額に輝く2等星.スペクトル型:K1-Vb+G7V.
北天の中では最も美しい連星の1つとされ,
2.2等(橙色)と3.5等(黄色)が小望遠鏡でも見える.
|
δ
|
ゾズマ
|
|
2.6
|
60
|
スペクトル型:A4X.
|
ζ
|
アダフェラ
|
|
|
|
|
θ
|
シェルダン
|
|
|
|
|
λ
|
アルテルフ
|
|
|
|
|
μ
|
ラサラス
|
|
|
|
|
星雲・星団・その他
|
M65 (NGC3623)
|
光度9.5等.赤経11h18.9m,赤緯+13°06′.
θ星とι星のほぼ中間,獅子の後足のところに集まる銀河群の中の1つ.
|
M66 (NGC3627)
|
銀河.8.8等.2700万光年.赤経11h20.2m,赤緯+12°59′.
θ星とι星のほぼ中間,獅子の後足のところに集まる銀河群の中の1つ.
|
M95 (NGC3351)
|
銀河.10.4等.赤経10h43.9m,赤緯+11°42′.
α星とθ星のほぼ中間,獅子の腹のところに集まる銀河群の中の1つ.
|
M96 (NGC3668)
|
銀河.9.1等.赤経10h46.7m,赤緯+11°49′.
α星とθ星のほぼ中間,獅子の腹のところに集まる銀河群の中の1つ.
|
M105 (NGC3279)
|
銀河.9.2等.赤経10h47.8m,赤緯+12°35′.
α星とθ星のほぼ中間,獅子の腹のところに集まる銀河群の中の1つ.
|
流星群:しし (しし座流星群,レオニズ)
|
出現期間は11/14-19.極大は11/18.輻射点はγ星付近.
母彗星はTempel-Tuttle(テンペル=タットル)彗星.
33年に1回,大出現が見られることで知られる.
1799,1833,1866,1966年に素晴らしい出現が見られ,
特に1833の大流星雨には,毎時1万個以上が見られたという.
しかし,1899,1932年にはそう出現せず,
期待された1999年も,大出現といえるものではなかった.
(作者も1998,1999年共に観測した\(^o^)/)
|
|