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【裳華房】 メールマガジン「Shokabo-News」連載コラム 
裳華房 編集子の“私の本棚”

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第57回 細胞たちを擬人化してみると……

清水 茜 著『はたらく細胞』(全6巻,講談社)

『はたらく細胞』カバー  白血球に分類される細胞の種類がたくさんありすぎて,どれがどれだか覚えられないのが学生時代からの悩み(現在進行形)の編集者Dです.今回はそんな長年の悩みを解消できそうな本を紹介します.
 『はたらく細胞』は細胞たちを擬人化して,体内でどのように振る舞っているのかを描いているマンガです.各話は酸素運搬役の赤血球をストーリーテラーに,さまざまな細胞が実際の免疫反応の流れに沿ってそれぞれの手段で病原体やケガなどと戦うといった流れで構成されています.
 本作では,病原体にまず駆けつける好中菌とそれに続いて現れるマクロファージ,血管の壁をすり抜けてやってくる好中菌の「遊走」など,擬人化とストーリングの助けによって,各細胞のはたらきや役割が直感的にわかりやすいものとなっています.軍隊のように描かれるT細胞と抗体を“打ち撒く”B細胞,自分もようやくどちらがどちらだか覚えられそうです.
 細菌たちを擬人化した『はたらく細菌』,不健康な体内を舞台とした『はたらく細胞BLACK』などのスピンオフ,2018年9月まで放送中のアニメや小説,果ては舞台公演まで,多方面への展開もなされています.
 白血球のみならず,人体の細胞について一緒に学んでみませんか?


【今回ご紹介した書籍】
『はたらく細胞』(全6巻)
  清水 茜 著/B6判/200頁前後/定価660円〜715円(本体600円〜650円+税10%)/
  2015年7月〜2021年2月刊行/講談社

 「はたらく細胞」既刊・関連作品一覧(講談社)
 https://kc.kodansha.co.jp/title?code=1000025976


「裳華房 編集子の“私の本棚”」 Copyright(c) 裳華房,2018
Shokabo-News No. 348(2018-10)に掲載 



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