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『手を動かしてまなぶ 群論』 内容見本


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手を動かしてまなぶ 群論
Group Theory through Writing

在庫マーク

津田塾大学准教授 博士(数理科学) 原  隆 著

A5判/400頁/定価3740円(本体3400円+税10%)/2024年7月1日発行
ISBN 978-4-7853-1603-7  C3041

がんばる初学者・独学者を全力応援!

 新進気鋭の若手数学者が贈る、群論の壮大な物語ストーリー
  の例や例題を豊富に用意し、具体的な群の計算を通じて、抽象的な概念を手を動かしながら吸収できるようにした。本書にはいろいろな“顔”を持つ群が登場するが、それらの群を単に教科書的に羅列するだけでなく、現代数学のどのような場面で活用されるかについても言及した。群の世界はこれほどまでに広く豊饒だったのかと、その射程に驚かざるを得ないだろう。さらに、関連する話題や数学者の話を「よりみち」や「コラム」に添えた。
 群の“迷宮ラビリンス”へと誘い込む最強の独学本が今ここに──。

「手を動かしてまなぶ」シリーズの紹介ページへ

◆本書の特徴◆

全体のあらすじが見渡せるよう、冒頭に「全体の地図」を設けた。(2024年6月公開)
全本文中で読者が行間を埋める必要があるところにアイコンをつけ、その具体的なやり方を別冊「行間を埋めるために」でウェブ公開した2024/7/10暫定版を公開。self-contained でスムーズに読み進めることができる。
2面体群、4元数群、自由群のような多くの教科書に現れる群を取り上げる際、代数学に限らず数学のさまざまな場面で群の概念が立ち現れるということを読者に身近に感じていただけるよう、その背景も含めて解説した。
初等整数論(整数論の基礎事項、とくに合同式)を冒頭の章に配置し、初等整数論のテキストとしても独立に使用できる構成とした。
節末問題の解答について、丁寧で詳細な解答を無料でダウンロードできるようにした2024/7/10暫定版を公開。自習学習に役立ててほしい。
数学の専門書でしばしば登場するドイツ文字について「ドイツ文字の一覧」(フラクトゥーア体と筆記体)を見返しに掲載した。


群論 で使う初等整数論の内容について、記述を充実させた4つの理由◆

  1. 群論においては、定理などの証明の中で初等整数論の知識が暗に仮定されていることが多い(例:元の位数関係の証明で、初等整数論のべズーの補題の知識が仮定されているケース、など)。初等整数論と群論を関連づける形でわかりやすく解説しておくことは、読者にとっても有益であるため。
  2. 初等整数論の内容の中には群論を通すと大きく見方が変わるものが多い(例:中国式剰余定理やフェルマーの小定理、オイラーの定理)。初等整数論は群論の有用性を感じ取る題材としても適しているため。
  3. 初等整数論は大学によってはカリキュラムに入っていないことがあり、その場合、独習が難しいケースもあるだろうと判断したため。
  4. 高等学校の新学習指導要領では、「整数の性質」が『数学A』の「社会と人間活動」に区分されており、教科書や学校によってあつかい方に差が出ることが想定されるため。


YouTube

原 隆先生による特別講義

YouTube   YouTube
【裳華房30分クッキング】
少数民族の婚姻法則に潜む群論
【『手を動かしてまなぶ 群論』特別講義《前編》】

(2024/8/23公開,約22分間)
  【裳華房30分クッキング】
結晶・文様と平面結晶群
【『手を動かしてまなぶ 群論』特別講義《後編》】

(2024/8/30公開,約29分間)

サポート情報

別冊「行間を埋めるために」(暫定版)(pdfファイル;2024/7/10掲載)
詳細な問題解答(暫定版)(PDFファイル;2024/7/10掲載)

序文  全体の地図  索引
チェックリスト
ドイツ文字の一覧(フラクトゥーア体と筆記体)  アルファベットの筆記体・花文字の一覧

「裳華房 編集部」note
・答えのない数学#1 【津田塾大学 学芸学部 数学科 原隆先生 ロングインタビュー】
・答えのない数学#2 【津田塾大学 学芸学部 数学科 原隆先生 ロングインタビュー】
・答えのない数学#3 【津田塾大学 学芸学部 数学科 原隆先生 ロングインタビュー】
・答えのない数学#4 【津田塾大学 学芸学部 数学科 原隆先生 ロングインタビュー】
・群の“迷宮”へと誘い込む最強独学本!『手を動かしてまなぶ 群論』

目次 (章タイトル)  → 詳細目次

1.整数とその性質
2.群と準同型写像
3.群の剰余類分割と準同型定理
4.群の作用と軌道分解
5.有限群の構造

詳細目次  『手を動かしてまなぶ 群論』 目次

序文(pdfファイル)
全体の地図(pdfファイル)

1.整数とその性質
 §1 整数の割り算とユークリッドの互除法
 §2 1次不定方程式と素因数分解の一意性
 §3 合同式「 $n$ で割った余り」の世界
 §4 1次合同式と連立1次合同式
 §5 フェルマーの小定理とオイラーの定理

2.群と準同型写像
 §6 群の定義と例
 §7 部分群と生成系
 §8 同型写像と準同型写像
 §9 いろいろな群

3.群の剰余類分割と準同型定理
 §10 群の剰余類分割とラグランジュの定理
 §11 正規部分群と剰余群
 §12 群準同型定理とその応用
 §13 正規部分群・剰余群の発展的トピック

コラム “群”の概念と形成をめぐって

4.群の作用と軌道分解
 §14 群の作用と例
 §15 群作用の軌道・固定部分群定理
 §16 群の共役類と共役作用
 §17 多項式への対称群の作用

5.有限群の構造
 §18 シローの定理
 §19 有限アーベル群の構造定理
 §20 有限群の構造

問題解答とヒント
参考文献
索引(pdfファイル)

著作者紹介

原  隆
はら たかし 
1983年 兵庫県に生まれる。東京大学理学部卒業、東京大学大学院数理科学研究科博士後期課程修了。日本学術振興会特別研究員、東京電機大学助教を経て現職。専門は整数論、数論幾何学(とくに非可換岩澤理論)。

(情報は初版刊行時から一部変更しています)


姉妹書
「手を動かしてまなぶ」シリーズ

関連書籍
『代数入門(新装版)』
代数入門
(新装版)


『代数概論』
代数概論


『数論序説』
数論序説



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