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CV波を正しく解釈する 電気化学測定入門
A Practical Introduction to Electrochemical Analysis through Interpretation of Cyclic Voltammograms
京都大学名誉教授 農学博士 加納健司・
京都大学助教 博士(工学) 横山悠子・
甲南大学教授 工学博士 山本雅博・
京都工芸繊維大学教授 理学博士 前田耕治 共著
B5判/予200頁/定価 円(本体 円+税10%)/2025年10月発行
ISBN 978-4-7853-3533-5
C3043
電気化学測定で得られるシグナルは、条件を限定したうえで解釈されることが多いが、いざ根本から理解しようと試みると、その厳密な解釈は容易なものではない。
本書では、とくにCV(サイクリックボルタンメトリー)に重点を置いて、日常の測定で頻繁に遭遇する特徴的なシグナルの解釈法について詳しく解説する。基礎からの根本的な理解のため数式も端折らず記述し、また数式理解の援用のため図を多用している。さらにいくつかの典型的な系のCV波を対象として、それらをシミュレーションするためのFortranプログラムを示した。多くの電気化学系テキストに共通する「電気化学関係者の常識」の誤りを指摘し、正しい記述に改めたことも本書の特徴の一つである。
基礎電気化学分野はもちろん、電池系や電解系など応用電気化学分野、さらには電荷移動現象を対象とする周辺他分野の学生、研究者、技術者にとっても、電気化学測定の理解を深めるターニングポイントとなり得るきわめて有意義な参考書である。
サポート情報
<基礎編>
1.物理化学基礎
2.電気化学平衡
3.電気二重層構造
4.電極反応速度論
5.物質移動
<実践編>
6.電気化学測定法概説
7.定常電流-電位曲線
8.吸着種のCV波
9.溶存種のCV波
10.支持電解質濃度が低い場合のCV波
11.CVシミュレーション
まえがき
<基礎編>
1.物理化学基礎
1.1 熱力学基礎
1.1.1 内部エネルギー
1.1.2 エンタルピー
1.1.3 エントロピー
1.1.4 ギブズエネルギー
Column 1.1 熱力学を理想気体の圧縮・膨張でとらえる
1.1.5 化学ポテンシャル
Column 1.2 化学ポテンシャルの基準の違いに注意!
1.1.6 電気化学ポテンシャル
Column 1.3 電気化学者に必要なミニマム電磁気学
1.1.7 化学平衡
1.1.8 ボルツマン分布
1.2 反応速度論基礎
1.2.1 反応速度の表現
1.2.2 遷移状態理論
1.2.3 自由エネルギー直線関係
2.電気化学平衡
2.1 電子移動の電気化学平衡
Column 2.1 ファラデーによる電気化学用語の命名
2.2 多電子移動平衡
2.3 電池系のギブズエネルギー
Column 2.2 電位と電流:新SI単位系による新定義
2.4 ヒドリドイオン移動の電気化学平衡
2.5 イオン移動の電気化学平衡
Column 2.3 液液分配平衡はネルンスト式で表せる!?
3.電気二重層構造
3.1 ガウスの法則による帯電界面での境界条件
3.2 ヘルムホルツのモデル
3.3 グイ-チャップマンのモデル
3.4 グイ-チャップマン-シュテルンのモデル
Column 3.1 デバイ-ヒュッケル理論と電気二重層理論モデル
3.5 特異吸着とその後の展開
4.電極反応速度論
4.1 バトラー -ボルマー式
4.2 ターフェル式
Column 4.1 水素発生反応解析
4.3 マーカス理論と転移係数
4.4 フルムキンの電気二重層効果と電気泳動効果
4.5 多電子移動系
5.物質移動
5.1 拡散と電気泳動
5.2 ネルンスト-プランク式と拡散方程式
5.3 球形拡散
Column 5.1 液間電位
5.4 回転電極での定常拡散
5.5 平均拡散距離 −拡散方程式の解析解例1−
5.6 コットレル式 −拡散方程式の解析解例2−
Column 5.2 拡散電流という用語について
<実践編>
6.電気化学測定法概説
6.1 電気化学セル系
6.2 ポテンショスタット・ガルバノスタット
6.3 ポテンショスタットの原理
6.4 各種測定モード
6.5 ポテンシャルステップ クロノアンペロメトリー
6.6 回転ディスク電極測定法
6.7 超微小電極測定法
6.8 サイクリックボルタンメトリー
6.9 充放電曲線
7.定常電流-電位曲線
7.1 可逆系RDE波
7.2 準可逆・非可逆系RDE波
7.3 電極触媒反応系RDE波
7.4 定常UME波
8.吸着種のCV波
8.1 均一相互作用の吸着系可逆CV波
Column 8.1 可逆吸着波と酸化還元緩衝強度
Column 8.2 薄層電解法
8.2 吸着分子間相互作用を考慮した吸着系可逆CV波
8.3 吸着分子間相互作用を考慮した吸着系可逆CV波のシミュレーションプログラム
8.4 吸着系準可逆CV波
Column 8.3 トランペットプロット
8.5 吸着系準可逆CV波のシミュレーションプログラム
8.6 修飾電極と電極触媒
8.7 種々の実例
9.溶存種のCV波
9.1 可逆系のCV波
9.2 準可逆・非可逆系CV波
9.3 先行・後続化学平衡がある可逆CV波
9.4 後続非可逆化学反応を伴うCV波
9.5 先行・後続化学反応の速度論的影響が現れるCV波
9.6 後続化学反応を伴う2段階1電子移動反応のCV波
9.7 溶液内触媒反応のCV波
9.8 電極表面触媒反応のCV波
9.9 金属イオンの電析・電解溶出のCV波
9.10 平面電極における可逆系CV波の電極半径依存性
9.11 実測CV例
9.11.1 界面活性剤の液液界面イオン移動における吸着を伴う拡散系CV波
9.11.2 キノン触媒酸素還元のCV波
9.11.3 亜鉛の電析・電解溶出のCV波
9.11.4 フラーレンの多電子移動CV波
9.11.5 構造変化による電子間反発緩和がある多電子移動CV波
10.支持電解質濃度が低い場合のCV波
10.1 電気泳動効果が電極反応速度に及ぼす効果
10.2 支持電解質濃度を減少させた場合のCV波形変化
10.3 支持電解質がない場合のイオン価数の効果
10.4 支持電解質がない場合のUMEでの定常電流のイオン価数効果
10.5 金属イオンの電析・電解溶出のCV波
10.6 実測CV波の例
11.CVシミュレーション
11.1 拡散方程式と電位
11.2 電極反応が可逆であるときの電極表面濃度
11.3 離散化および数値解の求め方
11.4 シミュレーション手順
11.5 可逆系シミュレーションプログラム
11.6 電極反応が準可逆または非可逆であるときの電極表面濃度
11.7 準可逆・非可逆系の離散化および数値解の求め方
11.8 準可逆および非可逆系のシミュレーション手順
11.9 準可逆および非可逆系のシミュレーションプログラム
補遺A ルンゲ-クッタ-ギル法(Runge-Kutta-Gill method)
補遺B Fortranの作り方と使い方
補遺C トーマス アルゴリズム(Thomas Algorithm)
あとがき −分光電気化学,理論電気化学(電子,分子レベルから)との関連−
索引
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加納 健司
かのう けんじ
京都大学大学院農学研究科博士課程修了。岐阜薬科大学助手・講師・助教授、京都大学助教授・教授などを歴任。
横山 悠子
よこやま ゆうこ
京都大学工学部卒業、京都大学大学院工学研究科博士後期課程研究指導認定退学。大阪府立春日丘高等学校教諭、京都大学特定助教などを経て現職。
山本 雅博
やまもと まさひろ
京都大学工学部卒業、京都大学大学院工学研究科博士課程修了。京都大学助手・准教授などを経て現職。
前田 耕治
まえだ こうじ
京都大学理学部卒業、京都大学大学院理学研究科博士課程研究指導認定退学。神戸大学助手、福井県立大学講師、京都工芸繊維大学講師・助教授などを経て現職。
(情報は初版刊行時のものから一部修正しています)


原理からとらえる 電気化学

化学者のための 電気伝導入門











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