グリズム分光器とは?

グリズム分光器(grism spectrometer)とは, 回折格子(grating)とプリズム(prism)を組み合わせた分光器です. グリズムという名前は,gratingとprismを合成した言葉です. 日本語に訳すとすれば,さしずめ,回折プリズム あたりでしょうか.

このグリズム分光器では, 0次光(天体像)と1次光(スペクトル像)が同じ視野に見えるように設計されているので, 星野写真とその星のスペクトルを同時に観察することができます. 下の画像のように,一度に広い視野のスペクトルを観察することによって, 星の誕生領域や星の一生を一度に見渡すことも可能です.

M42のスペクトル
M42と他の星のスペクトルを比較すると, M42のスペクトルは連続光が弱く, 明るい光(輝線)が見えていることがわかります.

オリオン星雲 (体験版ではご覧になれません)

オリオン座領域のスペクトル
赤い星ベテルギウスと,青い星リゲルのスペクトルを比較すると, ベテルギウスのスペクトルには太い吸収線が見えていますが, リゲルのスペクトルにはほとんど何も見えていません. これは温度の違いを表しています. 赤い星ほど温度が低く,青い星ほど温度が高い星です. この吸収線の見え方の違いによる分類をスペクトル分類といいます.
スペクトル分類

オリオン座の他の星を見ると, リゲルのスペクトルのように吸収線がほとんど見えていないことから, オリオン座は青い星=温度が高い星で形作られていることがわかります. またM42のスペクトルには,はっきりと輝線が見えています.

資料提供:大西浩次(長野工業高等専門学校)


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